現在FXトレードをしている人の中には、「トレード口座を複数開設しているものの、最近はメインの口座ばかり使っている」「トレード以外のことが忙しくなって、口座を使用していない期間が長くなってしまった」「FXをやろうと思って口座開設をしたけれど、結局やらなくなってしまった」といった理由で、口座を解約せずに放置しているトレーダーも多いのではないでしょうか。   

また、これからFXにチャレンジしようとしている人の中にも、もし口座を放置してしまった場合にどうなるのか、知識として知っておきたいという方は少なくないでしょう。

そこでこの記事では、FX口座を解約せずに放置したらどうなるのか、口座が凍結されてしまったらどのように対処すればよいのか、詳しく説明していきたいと思います。

口座を解約せずに放置したらどうなってしまうの?

では早速、FXにおいて口座を解約せずに放置したらどうなってしまうのか、という点から見ていきましょう。

口座を放置した場合に起こり得ることとしては。「口座維持手数料がかかる」「勝手にアカウントへログインされる可能性がある(不正アクセス)」「口座が凍結される恐れがある」という3点が挙げられます。

1つずつ解説します。

口座維持手数料がかかる

FX口座を長らく放置しておくと、口座を維持するための手数料として「口座維持手数料」を取られる場合があります。ただし、どのFX業者でも口座を放置したら必ず口座維持手数料を支払わなければいけない、というわけではなく、業者ごとに着ては異なります。また、口座残高がゼロである場合には、口座維持手数料は取られない場合がほとんどです。
とはいえ、どんなケースで口座維持手数料がかかるのかはトレーダーとして知っておいて損はありませんので、「口座を放置するかもしれない」「口座維持手数料を取られたくない」という方は口座を持っているFX業者の規約をよく確認しておきましょう。

勝手にアカウントへログインされる可能性がある(不正アクセス)

ほとんどのFX業者では、口座を放置しておいても口座自体が強制解約されることは基本的にないため、そこは安心できます。ただし、第三者から勝手にログインされる(不正アクセスされる)可能性があるかもしれないということは知っておいたほうが良いでしょう。

長く放置していた口座の場合、とりあえず設定しておこうという軽い気持ちで「生年月日」や「名前」といった特定されやすいような簡単なパスワードを設定されているケースは案外多いものです。その結果、知らず知らずのうちに不正アクセスされていた、というケースもありますので注意しておきましょう。

特に、放置された口座が怖いのは、「不正アクセスの可能性」をお知らせする通知やメッセージを見逃しがちになってしまうところ。個人情報の流出や二次被害に繋がってしまう恐れもありますので、「特に取られるものは何もないし・・」と安易に考えないようにしましょう。

口座が凍結される恐れがある

実際のところ、FXの口座を開設したものの、取引をせずに放置してしまっているという人は一定の割合でいます。その理由としては、忙しくてトレードに割く時間が取れない、他のメイン口座ばかりに集中してしまいサブ口座にまで管理が回らない、など様々です。

そんな時、「口座を放置した場合の対応」はFX業者ごとに異なります。

そのため一概には言えませんが、大まかに分けると、

  • これといって対応やペナルティなどはなく、放置していてOK(数年ぶりに取引をしても問題なくできる)
  • 数か月以上放置されると口座が凍結される

という2パターンになることが多いようです。

前者のケースでは特に問題はありませんが、後者の場合はログイン自体が出来なくなってしまいますので注意が必要です。凍結を避けるためには、定期的に利用しておくことが大切です。

どんなフローで口座凍結に至ってしまうのか?

FX口座を放置することになった理由には、「FX取引で損失を出してしまったから」「忙しくて手をつけられないから」といったものが考えられます。

しかし、あまりにも口座を放置しすぎてしまうと、口座維持手数料を取られてしまうだけでなく、口座凍結に至る可能性もあります。そこで、ここからは海外FXで口座を放置するとどのようなことが起きるのか、具体的にXMの例で見ていきましょう。

XMは海外FX業者大手のブローカーで、日本人トレーダーからも絶大な人気を誇る会社。そんなXMでは、取引活動を90日以上やらずに放置していると「休眠口座」扱いとなることが、規定に記載されています。

ちなみに、ここでの取引活動とは、

  • FX売買
  • 入金
  • 出金

のいずれかの作業を指します。つまり、単にアカウントにログインしただけでは取引活動にはならず、実質的なトレードが必要になりますので、この点はよく覚えておきたいところです。

またXMの場合、休眠口座として扱われてしまうと、毎月5ドル(500円)の口座維持手数料が自動的に差し引かれます。さらに気を付けておかなければならないのが、「休眠口座になったと同時にボーナスが消滅する」という点です。口座残高が0円になった後、さらに90日間放置した場合には、「口座凍結」が確定してしまいますので、気を付けておきましょう。

「休眠口座」扱いの場合は、単に取引を再開すれば元に戻るのですが、口座が凍結されてしまうとログイン自体が出来なくなってしまうので、取引するには新たなアカウントの取得が必要となる点にも注意が必要です。

なぜFX業者が長期間放置されている口座を凍結するのか、その理由は主に2つです。

  • ユーザーの個人情報の流出を防ぐため
  • 凍結させることによってサーバーの負荷を軽減するため

確かに、不正アクセスされて第三者にトレードされたり個人情報を盗み取られたりするリスクを考えると、口座凍結することで証拠金や個人情報を保護してもらえる点は安心できます。仮に口座が凍結された場合には、再度解除申請することで利用できるようになるはずですが、手続きがややこしかったり再審査が厳しかったりする場合もありますので、はじめての口座開設ほどスムーズにはいかないことを覚えておきましょう。

以上が、XMの例になります。

とはいえ、どのタイミングで口座維持手数料が発生するのか、凍結口座扱いになるのか、といった点に細かい条件に関しては、FX業者ごとに取扱いが異なります。「どのような流れで口座凍結までに至るのか」が気になる方は、直接カスタマーセンターへ問い合わせてみると良いでしょう。

もし、口座を再開させる手続きが面倒だと思うならば、そもそも業者側へ「口座を放置している」と思われないように、定期的に口座の入出金をすることが大切です。

まとめ

FXの口座を解約せずに放置した場合には、口座維持手数料が取られたり、口座が凍結されたりする恐れがあります。また、不正アクセスされて「第三者が勝手にトレードをする」「個人情報を盗み取る」といったリスクも考えられます。

このように放置しているだけで、様々なリスクにさらされたり、余計なコストが発生したりしてしまうので、FXにおいて口座を放置するのはなるべく避けたほうが良いです。今現在口座を放置している人、今後放置する予定のある方は、解約の手続きをするか、こまめに取引をするなどして、早めに対策をとることをおすすめします。