FXトレードをやったことがある方の中には、「トレード以外のことが忙しくなってしまって、しばらく口座を使用していない」「一度FXをやってみたけど大負けして以降トレードをしていない」などの理由で、口座を放置してしまっているというトレーダーも多いのではないでしょうか。

また、これからFXにチャレンジしようとしている人の中にも、「もし口座を放置してしまったらどうなるのか?」念のため知っておきたいという方もいることでしょう。

そこでこの記事では、FX口座を放置した場合にどうなるのか、という点について詳しく解説していきます。

口座を放置したらどうなる?

ではまず、FXで口座を解約せずに放置したらどうなるのか、という点を確認していきましょう。

もしあなたがFX口座を放置した場合、起こる可能性があるのは、

  • 口座維持手数料が引かれる
  • 勝手にアカウントへログインされる可能性がある
  • 口座が凍結される恐れがある

という3つです。

それぞれ詳しく解説していきます。

口座維持手数料が引かれる

FX口座を長らく放置しておいた場合のリスクの一つとして、口座を維持するための手数料である「口座維持手数料」が差し引かれてしまう、というものがあります。全くトレードを行っておらず、ただ口座に資金を置いておくだけなのに、毎月手数料が引かれてしまのは、かなり勿体ないことです。

ただし、どのFX業者でも口座を放置したら必ず口座維持手数料を取られてしまうわけではないので、その点は少し安心できます(業者ごとに規約が異なるので要チェック)。また、口座残高がゼロである場合には、口座維持手数料は引かれないケースがほとんどです。

ただし口座残高がある場合には、そこから毎月数百円程度差し引かれてしまう場合もあります。中には、数百円だからあまり気にならないと思うかもしれませんが、仮に月500円の口座維持手数料が引かれるとしたら、年間で7,500円になってしまいます。年間で1万円弱も取られてしまいますので、なるべくなら避けたいところです。「これから口座を放置するかもしれない」「絶対に口座維持手数料を取られたくない」という方はFX業者の規約をよく確認しておきましょう。

勝手にアカウントへログインされる可能性がある

たいていの場合、口座を放置しておいても口座自体が強制的に解約されることはありません。特に国内FX口座では、ほとんどデメリットは無いと思われます。ただし、国内FX・海外FXに限らず、「口座を放置することによって第三者から勝手にログインされる(不正アクセスされる)可能性がある」というリスクは覚えておきたいところです。

FXでは、「とりあえず口座を開設してみよう」という気軽な気持ちで口座を開設して、その後口座を長く放置しているケースが数多くあります。その場合には、パスワードを「とりあえず簡易的に設定しておこう」という軽い気持ちで設定することがほとんどのため、パスワードは「生年月日」「名前の一部」など、第三者から特定されやすいようなを簡単なパスワードに設定している可能性が高いです。そうすると、知らず知らずのうちに第三者からパスワードをこじ開けられ、不正にログインされてしまうという危険性があるため、注意しておきましょう。

さらに、放置された口座では、「不正アクセスの可能性」をお知らせする通知やメッセージを見逃しがちになってしまいがちです。トレーダーの中には、「お金は入ってないから大丈夫」という方もいるかもしれませんが、個人情報の流出や二次被害に繋がってしまう恐れもあります。

口座が凍結される恐れがある

実は、FXの口座を開設したものの、取引をせずに放置してしまっているという人は少なくありません。

放置する理由には、

  • 家事や仕事などで忙しくてトレードに割く時間が取れない
  • 他のメイン口座ばかりに集中してしまい、サブ口座にまで管理が回らなくなってしまった
  • とりあえずFXを始めてみたけどやり方がわからずイヤになってしまった
  • FXで大損して以来、足が遠のいている

など、様々なものが考えられます。

そうこうするうちに、取引をしない期間が長くなり、FX業者から「放置口座」とみなされてしまいます。もちろん、FX業者ごとに口座を放置した場合の対応は異なりますが、たいていの場合、

  • 対処やペナルティなどはなく、放置していても特に問題ない(数年ぶりに取引をしてもスムーズに再開できる)
  • 数か月以上放置されると口座が凍結される

という2パターンに分類されることが多いようです。

前者であれば特に問題はありませんが、後者の場合にはいざというときにログインが出来なくなってしまう可能性もあるため気を付けておきたいところです。ちなみに、口座凍結を解除するには、FX業者に連絡をするだけで比較的簡単に解除することができますが、再審査に時間がかかる場合もあります。凍結を避けるためには、定期的に入出金するなどして口座を利用しておくことが大切です。

どのような順序で口座凍結に至るのか?

放置口座は存在そのものが忘れられやすいこともあって、「気が付いたらいつの間にか口座凍結されていた」ということは往々にしてあります。

では、FXではどのようなプロセスで口座凍結まで至るのか、日本人トレーダーに人気の高い海外FX業者・XMを例にして、口座凍結までの手順を解説していきます。

まずXMでは、取引活動を90日以上やらずに放置していると「休眠口座」扱いとなります。取引活動とは「FX売買」「入金」「出金」のいずれかの作業のことであり、を単にアカウントにログインしただけでは取引活動にはなりません。

またXMの場合には、一旦「休眠口座」として扱われてしまうと、毎月5ドル(500円)の口座維持手数料が自動的に差し引かれます。さらに、「休眠口座になったと同時にボーナスが消滅する」という記載もあるため、ボーナスがあるのに取引活動を休んでしまうのはかなり勿体ないと言えます。

そして、口座残高が0円になったのち、さらに90日間放置すると、「口座凍結」が確定します。「休眠口座」の場合は取引を再開すれば元の口座に戻るのですが、「口座凍結」になってしまうとマイページへのログイン自体が出来なくなり、取引を再開するには新たなアカウントの取得が必要です。

ちなみに、口座凍結される理由は、

  • ユーザーの個人情報の流出を防ぐため
  • 凍結させることによってサーバーの負荷を軽減するため

の主に2つと言われています。

特に、「ユーザーの個人情報の流出を防ぐ」という意味合いが大きく、不正アクセスされて第三者にトレードされたり個人情報を盗み取られたりするリスクを軽減する目的で行われることがほとんどです。もし口座が凍結された場合には、再度カスタマーサポートへ解除申請することで利用できるようになるはずですが、手続きがややこしい・再審査が厳しいといった場合もありますので、気を付けておきましょう。

まとめ

今回の記事では、FX口座を放置した場合にどうなるのか、またどのような順序で口座凍結に至ってしまうのか?、といった点について詳しく解説しました。

今回はXMの例をもとに説明をしていきましたが、

  • どのタイミングで口座維持手数料が発生するのか
  • いつ休眠口座扱いになるのか
  • どの時点で凍結口座扱いに変わるのか

といった点に細かい条件は、FX業者ごとに取扱いが異なりますので、気になる方は直接カスタマーセンターへ問い合わせることをオススメします。